高原のフーダニット
双子の弟を殺めたと告げる電話の翌日、高原で死体が見つかる表題作など、趣向の違う3編
臨床犯罪学者・火村英生が謎に挑む、3編入りの本格ミステリ作品集です。表題作の始まりは、気だるい日曜日にかかってきた一本の電話。
相手は、さして親しくもない男でした。「先生の声が聞きたくて」と切り出した彼は、双子の弟を殺めてしまった、明日自首するつもりだと打ち明けます。
そして翌日、兵庫の高原で死体が見つかる。この一報が、火村を血なまぐさい事件の現場へ連れ出すことになります。
ほかに、火村が推理で犯人に迫る「オノコロ島ラプソディ」と、趣向を大きく変えた異色作「ミステリ夢十夜」を収録。シリーズの正統派と変化球を一度に味わえる組み合わせです。
単行本は2012年3月に徳間書店から出て、2014年11月に徳間文庫へ入りました。(出典: BOOK☆WALKER / honto / Wikipedia / 国立国会図書館サーチ)
有栖川有栖について
有栖川有栖は1959年、大阪市の生まれです。小学生のころから推理作家を志し、同志社大学法学部では推理小説研究会に所属しました。
卒業後は書店に勤めながら書き続け、1989年に『月光ゲーム Yの悲劇'88』でデビューします。1994年に書店を辞め、専業作家になりました。
作品は大きく二つの系列に分かれます。江神二郎が探偵役を務める学生アリスのシリーズと、臨床犯罪学者の火村英生と推理作家の有栖川有栖が組む作家アリスのシリーズです。
2003年に『マレー鉄道の謎』で第56回日本推理作家協会賞、2008年に『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞、2018年に火村英生シリーズで第3回吉川英治文庫賞、2022年に第26回日本ミステリー文学大賞を受けました。2000年から2005年までは本格ミステリ作家クラブの初代会長も務めています。
書誌情報
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