有線LANに切り替えたら自宅サーバーに繋がらなくなった|原因は壁のLANポートだった
Wi-Fiでは自宅サーバーに繋がるのに、有線LANに切り替えた途端つながらなくなりました。原因はLANケーブルを壁のLANポートに挿していたことで、PCがサーバーとは別のサブネット(192.168.0.x)のIPを受け取っていたためです。ipconfigでの診断手順、ケーブルの挿し先を変える解決策、Tailscaleを使った応急処置までまとめました。
目次
はじめに
Wi-Fiのときは自宅サーバーに繋がっていたのに、有線LANに切り替えた途端に繋がらなくなった、という経験はありませんか。
私はこれをやりました。
有線LANに切り替えようとケーブルを挿したら、そこから自宅サーバーの画面がまったく開かなくなりました。
結論を先に書くと、原因はサーバー側でもケーブル側でもなく、ケーブルを挿した先が悪かったというだけの話です。
私は部屋の壁にあるLANポートに挿していて、そこはWi-Fiルーターとは別のネットワークに繋がっていました。
この記事では、PCのIPアドレスを見て原因を特定する手順と、その直し方、そして直すまでのあいだサーバーに入るための応急処置を紹介します。
確認自体は1コマンドで終わるので、同じ症状で困っている方はまず下の「診断」から試してみてください。
症状:Wi-Fiでは繋がるのに、有線にすると繋がらない
起きたことはシンプルです。
- Wi-Fi接続のとき:ブラウザで
http://192.168.1.xxxのような自宅サーバーのアドレスを開くと、普通に管理画面が出る - 有線LANに挿し替えたとき:同じアドレスを開いても延々と待たされて、最後にタイムアウトする
なお、この記事に出てくるIPアドレスは、末尾を xxx に置き換えた例値です。
やっかいなのは、この状態でもインターネット自体は普通に使えてしまうことが多い点です。
Webサイトは見られるのに自宅サーバーだけが見えないので、「ネットに繋がっているのだからネットワークは正常だろう」と思って、サーバー本体を疑いに行ってしまいます。
診断:まずPCのIPアドレスを確認する
この症状が出たら、サーバーを触る前にPC自身のIPアドレスを確認します。
Windowsなら、コマンドプロンプトかPowerShellで次のコマンドを打つだけです。
ipconfig
有線で繋がっているアダプターのところに、こんな出力が並びます。
イーサネット アダプター イーサネット:
IPv4 アドレス . . . . . . . . . . . .: 192.168.0.xxx
サブネット マスク . . . . . . . . . .: 255.255.255.0
デフォルト ゲートウェイ . . . . . . .: 192.168.0.1
見るのは「IPv4 アドレス」と「デフォルト ゲートウェイ」の2行です。
デフォルトゲートウェイというのは、そのPCが外に出ていくときの出口になっている機器のことで、家庭ではだいたいルーターがこれにあたります。
Linuxを使っている方は、同じことが次のコマンドで確認できます。
ip addr
私の場合、Wi-Fiのときと有線のときで、この値がこう変わっていました。
| 接続方法 | PCのIPアドレス | デフォルトゲートウェイ |
|---|---|---|
| Wi-Fi(繋がっていたとき) | 192.168.1.xxx | 192.168.1.1 |
| 有線・壁のLANポート(繋がらないとき) | 192.168.0.xxx | 192.168.0.1 |
| 有線・挿し先を変えた後 | 192.168.1.xxx | 192.168.1.1 |
3つ目の数字が 1 から 0 に変わっているのが分かるかと思います。
自宅サーバーのアドレスは 192.168.1.xxx なので、有線のときのPCだけが仲間はずれになっていました。
原因:PCとサーバーが別のネットワークにいた
192.168.1.x と 192.168.0.x は、名前が似ているだけで別のネットワークです。
家庭でよくある設定(サブネットマスクが 255.255.255.0)では、先頭から3つ目までの数字が一致している相手だけが「同じネットワークの仲間」として扱われて、直接やりとりできます。
そこが違う相手は、たとえ同じ家の中にあっても、そのままでは見えません。
なので、PCが 192.168.0.x になった時点で、192.168.1.x にいるサーバーには届かなくなります。
それでもインターネットが使えることが多いのは、外に出ていく道(192.168.0.1 のゲートウェイ)自体は生きているからです。
「ネットは見られるのに家の中の機器だけ見えない」というのは、この状態のときの典型的な見え方だと思います。
では、なぜ有線にしただけでIPアドレスが変わってしまったのか。
家庭のネットワークでは、機器を繋ぐとルーターが自動でIPアドレスを配ってくれます。
このとき配られるアドレスは、繋いだ先の機器がどのネットワークを配っているかで決まります。
私が挿していた壁のLANポートは、Wi-Fiルーターとは違う経路に繋がっていて、そちらは 192.168.0.x を配る側でした。
つまり、有線にした瞬間にPCだけが別のネットワークに引っ越していた、ということです。
集合住宅や、建物にもとから配線が通っている家では、壁のLANポートがWi-Fiルーターの下流ではなく、別の機器に直結していることがあります。
自分の家の壁ポートがどちら側なのかは、上の ipconfig で配られたアドレスを見れば判断できます。
解決:LANケーブルの挿し先を変える
やることは物理的で、LANケーブルの挿し先を、サーバーと同じネットワークを配っている機器のLANポートに変えるだけです。
私の家では、Wi-Fiルーターが 192.168.1.x を配っていて、サーバーもそこにぶら下がっています。
そして、そのWi-Fiルーターの中継器が手元にあり、そこにもLANポートが付いていました。
ケーブルをそちらに挿し替えたところ、PCに割り当てられるアドレスが 192.168.1.x 帯に変わり、サーバーの管理画面もあっさり開くようになりました。
挿し替えた後は、もう一度 ipconfig を実行して、3つ目の数字までがサーバーと揃っているかを確認してみてください。
すぐに切り替わらないときは、LANケーブルを一度抜き差しするか、次のコマンドでIPアドレスを取り直せます。
ipconfig /release
ipconfig /renew
ちなみに、壁のLANポートを使いたい場合は、そのポートの先とWi-Fiルーターの関係を調べて配線を組み直す必要があります。
私は素直に中継器のLANポートを使うことにしました。
結果的にこれで良かったと思います。
応急処置:Tailscale経由で入る
配線をいじれる状況ではないとき、たとえば外出先だったり、機器が家具の裏で手が届かなかったりするときの逃げ道もあります。
Tailscaleを入れてあれば、そこからサーバーに入れます。
Tailscaleは、同じアカウントで繋いだ端末どうしを、物理的な配線とは無関係に1つのネットワーク(テールネット)としてまとめてくれるサービスです。
端末には 100.x.x.x という専用のアドレスが割り当てられて、そちら宛てに通信すれば届きます。
なので、PCが 192.168.0.x に迷い込んでいても、サーバーには普通にアクセスできます。
WebUIも同じで、ブラウザで http://100.x.x.x のようにTailscale側のアドレスを開けば表示されます。
サーバーに割り当てられているアドレスは、tailscale status を実行すると一覧で確認できます。
導入手順はTailscaleで自宅サーバーに外から安全にアクセスするという記事にまとめてあります。
自宅サーバーを触っているなら入れておいて損は無いと思いますし、今回のように家の中のネットワークが崩れたときの保険にもなります。
まとめ
いかがでしたか。
今回は、有線LANに切り替えたら自宅サーバーに繋がらなくなった話と、その原因が「LANケーブルの挿し先」だったという顛末を紹介しました。
同じ症状が出たときの確認手順を振り返ると、
ipconfig(Linuxならip addr)でPCのIPアドレスとデフォルトゲートウェイを確認する- サーバーのIPアドレスと、3つ目の数字まで(
192.168.1.の部分)が一致しているか見る - 違っていたら、LANケーブルの挿し先がサーバーと別のネットワークに繋がっている
- サーバーと同じネットワークを配っているルーターや中継器のLANポートに挿し替える
- すぐ直したい・配線をいじれないときは、Tailscale経由でアクセスする
という流れです。
サーバーの故障やソフトの設定を疑い出すと時間がいくらでも溶けますが、ipconfig を1回打つだけで切り分けられるので、まずはそこから見てみるのがおすすめです。
この記事が誰かの役に立てばうれしいです。
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